詳細ガイド
依存性の注入

DIの実践

このガイドでは、Angularにおける依存性の注入の追加機能について説明します。

NOTE: InjectionTokenとカスタムプロバイダーの包括的な説明については、依存性プロバイダーの定義ガイドを参照してください。

コンポーネントのDOM要素を注入する

開発者は避けるように努めていても、一部の視覚効果とサードパーティツールでは、直接DOMにアクセスする必要があります。 そのため、コンポーネントのDOM要素にアクセスする必要がある場合があります。

Angularは、@Componentまたは@Directiveの基になる要素を、ElementRefインジェクショントークンを使用してインジェクションすることで公開します。

import {Directive, ElementRef, inject} from '@angular/core';@Directive({  selector: '[appHighlight]',})export class HighlightDirective {  private element = inject(ElementRef);  update() {    this.element.nativeElement.style.color = 'red';  }}

前方参照を使用して循環した依存関係を解決する

TypeScriptでは、クラスの宣言順序が重要です。 定義されるまでは、クラスを直接参照できません。

これは、特に推奨される_1ファイルにつき1クラス_ルールに従っている場合は通常問題ありません。 しかし、循環参照は避けられない場合があります。 たとえば、クラス'A'がクラス'B'を参照し、'B'が'A'を参照する場合、いずれか一方を最初に定義する必要があります。

AngularのforwardRef()関数は、Angularが後で解決できる_間接的な_参照を作成します。

クラスが_自分自身を参照する_場合にも、同様の問題が発生します。 たとえば、providers配列内です。 providers配列は、@Component()デコレーター関数のプロパティであり、クラス定義の前に表示される必要があります。 forwardRefを使用して、このような循環参照を解消できます。

app.component.ts

providers: [  {    provide: PARENT_MENU_ITEM,    useExisting: forwardRef(() => MenuItem),  },],